ノルマンディー上陸作戦の過酷な戦場での様子を描いており、
その描写から見るものに圧倒的な緊迫感と悲惨さを与えた大ヒット作品です。
アカデミー賞を数多くノミネートされましたね。
ではあらすじ

第二次世界大戦の中、ミラー大尉の下に、ジェームス・ライアン2等兵を
ノルマンディー戦線から救出せよ、という命令が与えられます。
ライアン家の4人兄弟はジェームス以外は戦死し、
母親に息子全員の戦死の報せが届くのはあまりに残酷なので
ジェームスだけでも救ってやりたいという軍上層部の配慮でした。
ミラーは兵士一人を救出するために部下を危険にさらすため嫌悪感を抱きます。
しかし、ミラ—と部下たちは任務に従い最大最悪と呼ばれた
ノルマンディー上陸作戦に足を向けるのでした。

物語自体ごくシンプルで結構無茶な内容ですが、
これはあえての仕様でしょう。
この物語のメインは臨場感です。
先に視聴者に戦場の空気を強烈に与えるので
あとで感動のシーンがあってもその空気がすご過ぎて
どうにもなりません。
よくある戦争映画は表現しただけのパチものと言われますが
このプライベートライアンは戦場そのままです。
実際にノルマンディー戦線を生き残った方が見たらしいのですが
全員席から立ち上げれなかったみたいです。
それだけこの映画の戦場での空気、悲惨さ、残酷さ、現実感を
表現するのがすばらしかったと言えるんですね。

内容自体はフィクションではあるものの
極限なまでリアルさを追求しており、役者やスタッフ人を含め徹底的なまでに
趣向を凝らしているので、その追求心が上手く表れているんでしょうね。
冒頭の24分間は映画史に語られるほどの映像ですし音もすごい本物っぽいです。
救出作戦自体はリアルであるかどうかは疑いたくなりますし、
軍上層部もそんなに人割くかどうかも怪しいもんですが、
冒頭の映像が衝撃的過ぎて、いざ物語に突入した時には
薄く感じられるのが悲しい所ですかね。

また、隊長のミラ—大尉がすばらしくカッコいいです。
ライアン一人のために8人が命がけで戦場に赴くわけですが
みんな不信感たっぷりで、やってられるかっていう気持ちで一杯です。
ミラ—大尉もそうです。疑問一杯です。
しかし、そこを上手くまとめるのが隊長の仕事。
そしていい台詞もおっしゃるので余計に惚れますね。

残酷なシーンが多く目を背けてしまいがちですし
その衝撃から脳裏に焼き付くでしょうが
それが戦争映画の名作たらしめる所だと思います。
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